荷主企業必見!迫る物流効率化法に備える いま取り組むべき法対策セミナー 【セミナーレポート】
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「脱・多重下請け構造 ~4PLが導く、透明で公正な物流新時代~」セミナーは、ご好評のうちに終了いたしました 。 当日は多くの方にご参加いただき、誠にありがとうございました。
本セミナーにご興味をお持ちいただいた方、当日ご都合がつかなかった方のために、当日の講演内容をまとめた「セミナーレポート」をご用意しております 。

自社に潜む物流リスクを具体的に把握できる
新・物流効率化法や荷主勧告制度に対して、自社のどこに問題があるのかを具体的に把握できます。

法改正に対して「まず何をすべきか」が明確になる
リスクを認識するだけでなく、その対策として「何から手を付けるべきか」という最初のステップを解説します。

荷主として取り組むべき実践的な対策・他社事例が学べる
法改正に対応するための具体的な取り組みを、他社の成功事例を交えて紹介します。物流リスク対策として、自社がどう動くべきか、実践的なヒントが得られます。
1.物流効率化法の施行背景と荷主企業に課される義務の全体像
2024年問題発生の構造的背景と新法の目的
現在、物流業界ではドライバーの長時間労働が慢性的な課題となっておりました。これに対し、政府は働き方改革を推進する中で、ドライバーの時間外労働に対して年間960時間の上限を適用いたしました。この上限規制は、ドライバーの働く時間が短くなることから、物流のキャパシティに供給制約が生じ、「これまでの通り荷物が運べなくなるのではないか」という懸念、すなわち「2024年問題」を引き起こしました。
この物流全体にわたる課題を抜本的に解決するため、今回の物流効率化法が施行されるに至ります。この新法は、従来の運送事業者だけでなく、荷主企業に対しても義務または努力義務を課すことが特徴であり、運送事業者との共同による物流全体の効率化を、荷主に対して法的に求めているものとご理解いただければと思います。

特定荷主と非特定荷主の区分と具体的な取り組み内容
物流効率化法では、荷主企業を年間総取り扱い物量が9万トンを境に「特定荷主」と「非特定荷主」に区分し、それぞれに異なる義務を課しています。年間9万トン未満の非特定荷主には特に義務は発生しませんが、努力義務として「積載効率の向上」と「荷待ち・荷役時間の短縮の取り組み」が求められます。一方、年間9万トン以上に該当する特定荷主には、これらの取り組みが義務化されることに加え、以下の届け出、作成、報告といった対応が必須となります。
特定荷主の届け出
中長期的な計画の作成
物流統括管理者(CLO)の選任と届け出
定期報告
特定荷主に該当するかどうかを判断する年間総取り扱い物量の算出においては、第1種荷主(運送事業者と直接運送契約を締結し輸送を委託する部分)と第2種荷主(運送契約は結んでいないが、荷物の引き渡し・引き取りが発生する部分)のどちらか一方でも9万トンを超えていた場合、特定荷主として該当することになります。まずは、これら第1種および第2種の物量を正確に算出し、特定荷主への該当性を理解することが、法対応の第一歩になります。

2.特定荷主に求められる法定義務と提出すべき各種届け出の詳細
2026年4月施行に向けた対応スケジュールと準備すべき事項
特定荷主にかかる義務の施行は2026年4月から順次開始されます。このスケジュールを把握し、期限までに必要な準備を進めることが極めて重要になります。2026年4月に義務が施行された後、2026年5月末には「特定荷主の届け出」および「物流統括管理者の届け出」が必要になります。続く2026年10月末には、「中長期計画」(積載効率の向上と荷待ち・荷役時間短縮に関する計画)の提出期限が迫っております。
さらに、2027年7月末からは、「定期報告」が順次スタートいたします。これらの期限を考慮すると、遅くとも2026年3月までには、自社の総取り扱い物量を把握し、特定荷主の該当性を理解した上で、4月までに特定荷主の届け出の準備と物流統括管理者(CLO)の選任の対応をしっかりと進めていく必要がございます。

物流統括管理者(CLO)の届け出と中長期計画・定期報告の記載要点
特定荷主に対する物流統括管理者(CLO)の届け出期限は2026年10月末になります。計画には、特定荷主の名称に加え、「積載効率の向上」および「荷待ち・荷役時間の短縮に関する計画」を記載しなければなりません。特に、計画は定量的に記載するよう推奨されておりますので、計画策定にあたり、現状の荷待ち・荷役時間や積載効率といった実態を正確に仕組み化して把握しておく必要がございます。
そして、定期報告は2027年7月末から順次スタートいたします。報告内容としては、中長期計画の内容に沿った「積載率、荷待ち・荷役時間の効率化に関する判断基準の現状」を記載することに加え、それ以外の実施した取り組みについても記載が求められます。特に、荷待ち・荷役時間の状況については定量的に記載する必要があり、基本的には17問の設問に回答する形式になるとされております。政府から公表される情報(提出様式や記載例など)は随時更新されますので、常に最新情報を確認し、提出に向けて準備を進めてください。

3.法対応を怠ることで生じる行政指導・市場選別リスクの可視化
非効率な荷主に対する市場からの選別リスク
物流効率化法への対応が不十分な場合、荷主企業は複数の重大なリスクに直面いたします。一つ目のリスクは、市場や取引先からの選別有効求人倍率は全国平均の約2倍で推移しており、極端な人手不足が深刻化しております。この輸送能力の不足により、今後は荷主が運送事業者を選択するイメージではなく、運送事業者が運びたい荷主を選択する状況へと変化していくと考えられます。この状況下で法対応が不十分だと、運送事業者から選別されてしまい、荷物を運んでもらえなくなるリスクが顕在化いたします。この市場からの淘汰は、貴社の事業継続において大きな脅威になり得ます。
政府からの罰則・指導リスクと具体的な罰則の内容
二つ目のリスクは、政府・法規制からの圧力と罰則です。特定荷主として義務化された取り組みのうち、特に「計画の未提出」や「定期報告の未実施」は、罰金の対象となることが政府の公表資料に明記されております。具体的には、取り組みが適切に行われていない企業に対しては命令がなされ、この命令違反に対しては100万円以下の罰金が課される可能性がございます。
さらに、政府は2026年秋頃に、荷主等の物流効率化への取り組み状況について調査を行います。この調査では、行政が物流事業者に対して荷主の取り組み状況に関するアンケートを定期的に実施し、その結果に基づき、点数の低い企業、高い企業がそれぞれ公表される予定です。ここで点数が低いと公表された場合、行政からの公表リスクが伴います。特定荷主は、こうした罰則や指導のリスクを回避するためにも、法定義務に対し、期限までに確実に対応していく必要がございます。

4.自社の法対応レベルに合わせた現状把握と課題の洗い出しステップ
自社の物流法対応レベルの確認とスタートラインの特定
法対応を進めるにあたり、まず自社の現状の取り組みレベルを客観的に把握することが重要になります。貴社の対応レベルを「レベル1」から「レベル4」の4段階で確認できます。
レベル1: 特定荷主の該当性判断基準が曖昧、またはデータ管理者が不明確である状態です。この場合、まずは物流フローの整理(ヒアリング、物量/コストデータの整理)を行い、物流フローチャートを作成し、物流の全体像を可視化することがスタートラインになります。
レベル2: 物量や委託関係の把握は進みつつあるが、今後の対応方針が不明確な状態です。この場合、法対応に向けた客観評価(荷待ち・積載率の実態ヒアリング、現場調査)を行い、行政のガイドラインをベースとしたチェックを進め、課題整理と今後の取り組みマップを策定することが必要になります。
レベル3: CLOの選任や組織内の整理はある程度進んでいるが、拠点や部署ごとの管理実態にばらつきがある状態です。この場合、物流体制の整備を重点的に行い、関連部署やCLOの役割整理を進めることが必要になります。
レベル4: CLO体制が確立し、改善施策のPDCAサイクルが構築されているモデル企業の状態です。
我々のコンサルティング経験上、多くの荷主企業様は、現状把握が十分に進んでいないレベル1またはレベル2に該当すると想定されます。荷主企業様は、物流事業者様と比較して荷待ち時間の管理感度が低い実態も明らかになっておりますので、まずは現状把握を徹底してください。

行政指導リスクを可視化する5つの必要視点
行政指導リスクに対応し、課題を洗い出すためには、各省庁に示されたガイドラインをベースとして以下の5つの視点から自社の実態調査を行うことが効果的です。
認知理解: 法の目的や概要、自社への影響を理解し、経営層や関連部署への共有ができているか。
計画策定: 法対応に向けた社内ロードマップ(対象範囲、期限、優先順位)が策定できているか。
実施進捗: 計画に基づき、各種取り組みが確実に実行され、社内でモニタリングできる体制や報告サイクルが確立されているか。
課題対応: 実施中に発生する課題やリスク、将来的なボトルネックへの対応策が講じられているか。
成果有無: 対応が形式的で終わらず、PDCAサイクルを回せる仕組みとして根付いているか。
これらの視点に基づき、荷待ち・荷役時間などガイドラインで示された全33項目についてスコアリング評価を行うことで、自社の取り組み状況の見える化を測り、どこに優先的に対応すべき課題があるのかを明確に特定できます。

5.持続可能な物流体制構築へ向けた優先度の高い具体的改善事例
優先度の高い必須項目への対応と取り組みの進め方
法対応は一過性の業務としてではなく、自社の物流構造を見直す機会とし、中長期的な持続可能な競争力強化に繋げることを前提に進める必要がございます。取り組みの優先度については、物流効率化法において必須項目とされているもの、および中長期的な改善が必要な項目を「高」として位置付け、ここから着手すべきです。優先度の高い(高)項目には、特に以下の点が挙げられます。
荷待ち・荷役時間の把握と短縮
物流統括管理者(CLO)の選任
運送契約の適正化(書面化、作業等にかかる対価の明文化)
輸送・荷役作業等の安全性確保(異常気象時等の運行中止・中断判断基準の設定など)
例えば、異常気象時の運行に関するルール(台風情報や積雪時など)は、今日このタイミングで確認しておくべき優先度の高い事項になります。限られたリソースの中で対応を効率的に進めるため、ガイドラインの全項目(33項目)に対して一度に手を付けるのではなく、これらの優先度の高い項目から着実に現状把握と改善を進めることが推奨されます。

レベル別コンサルティング事例から学ぶ具体的な改善ステップ
レベル2に該当する企業様の事例では、まず法対応チェックシート(ガイドラインベース)を作成し、実態を評価することで、課題のレーダーチャートを作成いたしました。このチャートにより、非効率な項目が一目で可視化され、課題の優先度・緊急度を明確に整理できました。その後、法対応スケジュールに合わせたロードマップを描き、行政の届け出ルールを踏まえつつ、自社の物流特性を考慮したルールの名文化やCLOの役割設計を行い、特定荷主の義務である中長期計画策定や定期報告の準備を進めております。
一方、レベル1に該当する企業様の事例では、物量把握やデータ管理体制が不明確でしたので、まず運用実態のヒアリングや物量データの分析を行い、物流フローチャートを作成することで、物流の全体像を可視化いたしました。その上で、自社の特定荷主への該当性や将来的な可能性を評価し、現状の取り組みテーマを明確化いたしました。
このように、貴社の現在の取り組みレベルに合わせて(レベル1であればフロー可視化、レベル2であれば課題の客観評価から)、段階的に現状把握、課題整理、改善施策立案、組織体制整備を進めることが、法対応を競争力強化に繋げるための有効なステップになります。

【本セミナーを聴いた後に取るべき行動】
本セミナーおよびレポートの内容を踏まえ、貴社が法対応に向け直ちに取るべき行動は以下の3点になります。
特定荷主該当性の緊急確認:遅くとも2026年3月までに、第1種および第2種の年間総取り扱い物量を正確に算出し、自社が特定荷主(9万トン以上)に該当するか否かを判断してください。
現状の法対応レベルの把握:本レポートで解説したレベル1~4の基準や行政指導リスクの5つの視点(認知理解、計画策定、実施進捗、課題対応、成果有無)を参考に、自社の物流体制がどの段階にあり、どの項目に課題が集中しているか(特に荷待ち・荷役時間、積載効率など)を客観的に評価してください。
CLO選任とロードマップ策定の開始:特定荷主に該当する場合は、2026年5月末の届け出に備え、物流統括管理者(CLO)の選任と役割設計を急ぎ進めてください。また、2026年10月末の中長期計画提出に向け、現状把握の結果に基づき、定量的な目標設定を含む具体的な改善施策のロードマップ策定を開始してください。
貴社が物流効率化法への対応を単なる義務遵守で終わらせず、競争力を高めるロジスティクス体制を構築するため、船井総合研究所では、現状把握から計画立案、組織体制整備までを一貫してご支援するコンサルティングを提供しております。貴社のレベル感に合わせた個別具体的な対応をご希望の場合、是非、無料相談をご活用いただければと存じます。
自社で物流KPIやリスク管理指標を持っていない又は把握していない方
行政指導への具体的な対応策が理解できていない方
物流リスク対策として何から手を付けるべきか優先順位がわからない方
外部委託しているため自社の物流リスク把握が曖昧な方
特定荷主の可能性がある、あるいは今後特定荷主となり得るが、自社の行政指導リスクの影響の大きさが予測できていない方
開催概要
開催日時
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