自動化機器がもたらす業界変革

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物流業界において労働力不足が顕在化し始めてから2年ほどになります。

物流センターでの労働力不足については局所的な問題ととらえる向きもありますが、(1)若年層人口の減少による担い手不足(2)ファンドが手掛ける大型物件増加による同一エリアでの労働力確保競争(3)他業種に比べ魅力的な職場環境が提供できていない、等の理由によりこの傾向は今後も続くことが想定されます。

このような中で自動化機器への注目が高まっており、実際引き合いも増加しているという話を聞きますが、導入先は物流事業者よりも自家物流が多い印象を受けます。

理由としては自動化機器の償却期間(10年〜15年)と一般的な業務委託契約期間(3〜5年)にギャップがあることが主たる要因ではないかと考えられます。

業務受託と同時に自動化機器を導入しても契約終了までに償却できないため、このことは物流事業者としてリスクとなります。
自家物流では相対的にリスクは小さく、導入のハードルが低くなると考えられます。

この問題を解決する一つの方法として、自動化機器を業務インフラととらえ、複数の荷主で共同利用することが考えられます。
従来、自動化機器は荷主1社毎個別に導入することが主でした。
荷主毎に業務が異なる中で、自動化機器の運用も特定の業務に合わせる方が構築が容易であるからです。

しかし、今後は自動化機器を複数の荷主で共同利用することを推進していかなければなりません。
共同利用することができれば機器の償却費ではなく利用料としての支払いが可能になります。たとえば1パレ1日利用ということも問題ありません。

業務フローの違いについては、極力同一のフローで運営し、異なる部分は人が対応するというのが現実的ですが、技術の進歩で機器が業務フローの違いを吸収する時代もすぐに来るでしょう。
あるいは業界別に拠点が用意されるようになるかもしれません。

倉庫を借りるといえば空間を借りるイメージですが、近い将来、自動化機器が配置された倉庫で、入出荷保管というサービスを購入することが当たり前になるのではないでしょうか。

物流不動産企業のサービスが物流企業のサービス領域をカバーする様になり、ファンドとしての投資対象が不動産賃貸収益から入出荷保管業務サービス収益になることも考えられるでしょう。

荷主企業が物流不動産企業から、直接的に入出荷保管サービスを利用できる様になれば、荷主の物流サービスも標準化されたものに収斂されていく可能性があります。
また、業務委託から自家物流への揺り戻しが発生するかもしれません。

荷主の選択肢が増えるに従い、荷主と物流企業との関係や物流企業の役割も変革せざるを得なくなるのではないでしょうか。

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