物流戦略策定・拠点配置
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東レ株式会社
購買・物流部門物流部長
高橋 一素 氏

東レ株式会社
物流部 物流第2課長
平野 啓一 氏
船井総研SC: 今回の物流効率化法への対応や、さらに深刻化する「2030年問題」に関する研修を検討された背景や、グループ特有の課題についてお聞かせください。
高橋さん: 当グループは国内に多数の関係会社があり、今回の法改正で特定荷主の対象となる企業も含まれています。グループとして一体的な法対応を進める必要がありましたが、我々本社側だけで一社一社すべてをサポートするのは難しいという背景がありました。また、トラックドライバー不足などのいわゆる2030年問題に向けて、物流組織自体の人手不足や専門人材の育成も大きな課題として捉えています。
平野さん: 年始にグループ各社の物流責任者へアンケートを実施したところ、「法律が変わることは理解しているが、具体的に何をしたらいいのか分からない」「次のアクションに落とし込めていない」という不安の声が多く上がりました。また、自社で物流設計を行うメーカー側と、商社機能を持つ会社とでは、行政に対する立ち位置や当事者意識にギャップがあったのも事実です。

船井総研SC: 一般的な外部セミナーではなく、あえて船井総研による社内向けのグループ研修を選ばれた理由は何でしょうか?
高橋さん:外部のCLO(物流統括管理者)セミナーなどに参加しても、流通系の事例が多く、B2Bの産業貨物や重量物を扱う我々の実情には合わず「ピンとこない」ことが多かったのです。その点、船井総研さんのご講演を拝聴した際、行政の動きや多種多様な荷主企業のリアルな状況を具体的に把握されていると感じました。我々の課題にピントを合わせて回答いただけると期待し、依頼を決めました。
平野さん: 特定荷主となる会社に対し、事前に丁寧なヒアリングをしていただいたことも大きかったです。事業体が違うと、質問の本当の意図や困り事が伝わりにくいものですが、そこをしっかり時間を取って聞いていただけたことで安心感に繋がりました。

船井総研: 実際に研修を実施してみて、どのような点に効果を感じられましたか?
平野さん: 一方的な受け身のセミナーではなく、事前に会話をさせていただき、我々の疑問にしっかり答えてもらえる形式だったのが良かったです。オープンな大規模セミナーでは、自社の込み入った悩みを質問しづらいですよね。その点、1対1でしっかりと悩みを聞いてもらう「壁打ち相手」のような伴走支援だったことが、非常に有意義でした。
船井総研SC: 研修後、社内の意識や具体的なアクションにどのような変化がありましたか?
平野さん: グループ全体の漠然とした不安が消え、直近で「まずやること」の優先順位が明確になりました。当初は現場がついていけるか不安でしたが、「できるところからゆっくり進める」方針のおかげで安心感に繋がっています。現在は、この安心感を土台にコミュニケーションの輪が広がり、工場や営業など他部署を巻き込んだ全社的な取り組みへと進化しつつあります。
船井総研SC: 最後に、法改正やさらなる物流危機である「2030年問題」への対応を進める企業や物流担当者の皆様へメッセージをお願いします。
高橋さん: 法規制の強化や義務化、さらには将来的な労働力不足と聞くと、大変だとネガティブに捉えがちですが、私はこれを「チャンス」だと考えています。物流部門は社内で間接部門のように見られがちですが、今の状況は「物流組織だけでは対応できない取り組みを全社でやりなさい」と後押ししてくれているわけです。本来やりたかった本質的な物流改善を進める好機と捉え、是非前向きに対応していただきたいですね。
