コロナ禍での情報収集と物流拠点統合プロジェクトの背景|デンツプライシロナ株式会社

世界最大級の歯科製品メーカーであるデンツプライシロナ株式会社の宮崎さんをお訪ねし、当社代表の橋本がインタビューを敢行。当社が主宰する荷主企業の物流責任者が集まる研究会(ロジスティクス・リーダーシップ・ソサエティ)への参加理由や、2社統合に伴う大規模な拠点・システム統合プロジェクトでのコンサルタント活用、そして今後の物流戦略を見据えた展望まで、詳しくお話を伺いました。

  • 会社概要

    企業名
    デンツプライシロナ株式会社
    事業内容
    歯科用製品および関連技術の提供
    支援内容
    拠点統合・システム統合プロジェクトにおけるコスト構造精査・3PL契約アドバイス、および研究会(LLS)を通じた情報・データベースの提供

【対談者プロフィール】

デンツプライシロナ株式会社
SCM本部 SCMリード
宮崎 康成 氏

【インタビュアー】
株式会社 船井総研サプライチェーンコンサルティング
代表取締役社長 橋本 直行

コロナ禍での情報収集と拠点統合プロジェクトの背景

船井総研SC 橋本(以下、橋本):
本日はお時間をいただきありがとうございます。
まずは、弊社の荷主企業の物流責任者が集う研究会(LLS)にご参加いただいた目的や背景についてお聞かせいただけますでしょうか?

デンツプライシロナ株式会社 宮崎さん(以下、宮崎さん):
よろしくお願いします。参加した背景には、大きく2つの目的がありました。
1つ目は、コロナ禍によって他社との情報交換や交流の機会が大きく減少したことです。物流業界を取り巻く環境が急速に変化する中、他の荷主企業がどのような考え方で課題に向き合い、意思決定を行っているのかを知りたいと考えていました。
LLSは物流責任者同士が率直に意見交換できる場であり、同じ「荷主」という立場だからこそ共有できる実践的な取り組みや課題への対応について、リアルな情報を得られることを期待して参加しました。

橋本:なるほど。変化の激しい時代だからこそ、同じ立場の荷主企業同士による生の事例や情報が求められていたのですね。もう1つの目的はいかがでしょうか?

宮崎さん:もう1つは、当社が進めていた拠点統合・システム統合プロジェクトです。
当社は、米国のデンツプライ社とドイツのシロナ社が統合して誕生した会社であり、当時は両社の基幹システムや物流拠点、業務プロセスが分かれていました。
これらを一元化する大規模なプロジェクトを進めるにあたり、社内の知見だけではなく、第三者としての専門的な視点や客観的なアドバイスをいただきたいと考えていました。

大規模なプロジェクトが進む中、当社のコンサルタントにはどんなことを期待していましたか?

橋本:そうしたプロジェクトが進む中で、弊社のコンサルタントには具体的にどのような期待を寄せられていましたか?

宮崎さん:特に期待していたのは、「コスト構造の妥当性評価」と「物流パートナー(3PL事業者様)との契約内容」に関する客観的なアドバイスです。

橋本:具体的にはどのような場面で役立ちましたか?

宮崎さん:物流パートナーから提示される見積もりについて、センター長やリーダー、作業員などの要員構成や管理費を含めたコスト構成が、市場水準と比較して妥当なのかを自社だけで判断することは容易ではありませんでした。
そのような場面で、客観的なベンチマークや専門的な視点からアドバイスをいただけたことで、より納得感を持って意思決定を進めることができました。
また、契約についても、荷主・物流パートナー双方の責任範囲や条件を整理し、将来的なリスクを未然に防げるようサポートいただいたことで、安心してプロジェクトを進めることができました。

橋本:倉庫統合やシステム統合は、業務の進め方そのものを変える大きなプロジェクトだったと思います。社内の理解を得ながら進めるうえで、難しかったことはありましたか?また、そうした状況をどのように乗り越えられたのでしょうか?

宮崎さん:ありました。むしろ、プロジェクトそのもの以上にChange Managementの重要性を感じました。倉庫統合にあたっては、新しい物流パートナーを選定するための入札を実施しましたが、長年同じ環境や業務プロセスで仕事をしてきたメンバーにとって、物流拠点やパートナーが変わることには当然ながら不安があります。
特に移行直後は、小さな問題でも大きく受け止められやすいため、個々の事象だけに反応するのではなく、KPIやデータを用いて全体のパフォーマンスを客観的に評価しながら、一つひとつ課題を解決していきました。
その過程では、御社より第三者の専門家として客観的なアドバイスをいただけたことも、大きな支えになりました。社内だけでは判断が難しい局面でも、リスクや課題を整理しながら変革を進めることができ、大変感謝しています。

現在では、他部署とも非常に良い協力関係を築けています。
この経験を通じて、変革では仕組みを変えるだけでなく、関係者の懸念に耳を傾け、データを共有しながら信頼を積み重ね、新しい仕組みを組織に定着させることが重要だと改めて感じました。

荷主企業向け研究会(LLS)に参加して、特に役に立った情報は何ですか?

橋本:研究会(LLS)に実際に参加されてみて、役立っている点や今後のコンテンツへのご期待があれば教えてください。

宮崎さん:率直に申し上げると、当初は作業単価や運賃水準などのベンチマークデータの充実に最も期待していました。当時はまだ発展途上という印象もありましたが、現在ではデータベースが非常に充実しており、大変参考になっています。
特に、過去の講義資料だけでなく、講義動画をアーカイブで後から視聴できる点は非常に価値が高いと感じています。自分自身の復習だけでなく、社内教育やナレッジ共有にもそのまま活用できるため、大変助かっています。

橋本:ありがとうございます。今後「このような情報やツールがあると嬉しい」というご要望はございますか?

宮崎さん:物流KPIの見える化ツールや標準テンプレートがさらに充実すると嬉しいですね。
自社の成熟度に応じて「どのKPIから優先的に管理すべきか」といったガイドラインや、SKU・製品群ごとの物流コストを可視化できる事例などが増えると、社内での分析や改善活動がさらに進めやすくなると思います。

当社のコンサルタントの動きで印象に残っていることはありますか?

橋本:これまで担当させていただいた弊社のコンサルタントの動きで、特に印象に残っている対応などはありますか?

宮崎さん:これまで担当していただいた皆さんには本当にお世話になっています。
渡邉さんには、初期の倉庫統合プロジェクトにおいて、コスト分析の面で非常に手厚くご支援いただきました。
また、田代さんは、「コンサルタントが支援・助言できる領域」と、「荷主である私たちが責任を持って判断・実行すべき領域」を非常に明確に整理してくださる点が印象的です。

橋本:責任範囲を明確にしながら伴走できているのは、非常に嬉しいお言葉です。

宮崎さん:コンサルタントによっては、期待に応えようとするあまり、支援範囲が曖昧になってしまうケースもあると思います。その点、田代さんは、できること・できないことを誠実に説明したうえで、第三者として客観的な視点からリスクや妥当性について助言してくださいました。
契約交渉や物流体制の見直しといった難しい局面でも、その客観性と誠実な姿勢に何度も助けられました。

橋本:貴重なフィードバックをいただきありがとうございます!いただいたご意見を糧に、今後もサービスとコンテンツの質を高めてまいります。本日は誠にありがとうございました。

宮崎さん:今回のプロジェクトを通じて改めて感じたのは、物流改善は荷主だけでも物流パートナーだけでも実現できるものではないということです。重要なのは、共通の目標とデータに基づいて継続的に改善を進められる仕組みをつくることだと思います。
LLSでは、そのための知見や他社事例を学ぶことができるだけでなく、物流責任者同士が率直に意見交換できる貴重な場があります。
また、船井総研SCには、プロジェクト推進において客観的な立場から数多くの助言をいただき、大変感謝しています。

物流に関する無料相談・お問合せ

ページの先頭へ