飲食小売・サービス業

2026年改正物流効率化法への対応|CLO体制構築と行政対応に向けた現状の客観評価とアクションプランの作成

  • 会社概要

    事業内容
    店舗運営、食品・雑貨の販売
    売上規模
    非公開
    コンサル期間
    3か月

プロジェクトの概要

2026年4月に全面施行される「改正物流効率化法(物効法)」。年間貨物量9万トンを超える「特定荷主」には、物流統括管理者(CLO)の選任や中長期計画の提出が法的に義務付けられます。

本プロジェクトでは、勧告や公表といった経営上の法的リスクを最小化するため、特定荷主の法対応を支援。「CLO体制の構築」と「行政対応に向けた現状の客観評価とアクションプランの作成」を軸に、持続可能な物流体制の確立を目指しました。

抱えていた課題

法対応に向けた現状把握を進める中で、実務と組織の双方に以下の課題があることが浮き彫りになりました。

課題①:CLO(物流統括管理者)の役割が不明確で形骸化の懸念

CLOを選任したものの、具体的な権限や社内外への指揮系統が文書化されておらず、実質的な機能不全に陥るリスクがありました。

課題②:拠点ごとにバラバラなアナログでの時間管理

「荷待ち時間2時間以内ルール」の徹底が途上で、拠点によっては手書きで管理しているなど、行政へ報告できる正確なデータ化ができていませんでした。

課題③:積載率を定量的に算出するためのデータ・マスタ不足

商品の寸法や重量データの管理が不十分であり、客観的な「積載率」の算出ロジックが確立されていませんでした。

船井総研SCのアプローチ:改正法への完全準拠に向けた3つの施策

アプローチ①:三省合同ガイドラインに基づく法適合性の「スコアリング評価」

行政のガイドラインに準拠した全33項目(法的義務11項目・努力義務22項目)のチェックシートを使用。各拠点の「契約の書面化」や「システム導入状況」を4段階でスコアリングし、優先的に是正すべき法的リスクを可視化しました。

アプローチ②:行政報告の証拠となる「時間・積載率の自動算出・データ化」

  • 時間管理のフォーマット化: 行政ルールに則り「到着」「荷役開始」の定義を統一。日別入力フォーマットを全拠点で導入しました。
  • 積載率算出ロジックの構築: 約10〜20種のカテゴリ分類で商品マスタ(重量・外寸)を整備。「積載重量÷最大積載重量」を自動算出するツールを導入しました。

アプローチ③:実効性のある「CLOの役割明文化」と「PDCAサイクルの構築」

CLOの責任領域を「職務権限規程」に文書化し、経営判断に物流視点を取り入れる体制を整備。SCM部を実務部隊とし、CLOが統括する定例ミーティングを通じて、改善のPDCAを回すスキームを構築しました。

船井総研SCが考えるCLOの7つの役割

船井総研サプライチェーンコンサルティングが考える「CLO機能」

プロジェクトの成果:法的リスクの完全解消と「データ駆動型物流」への転換

本プロジェクトを通じて、2026年改正法への適合のみならず、将来にわたって持続可能な物流ガバナンス体制を確立しました 。

現状の物流運用レベルが「法的義務項目:平均3.0点(達成率78%)」と可視化され、コンプライアンスリスクが明確になりました。特に、協力会社との契約適正化や燃料サーチャージ導入などは既に高評価である一方、現場オペレーションのデジタル化やルール化が必要な箇所が特定され、全社的な改善活動へと移行する基盤が整いました。

成果①:行政監査に耐えうる「中長期計画」「定期報告」体制の確立

特定荷主として求められる提出要件を網羅。 時間ルールの遵守状況や積載率の改善施策を、客観的な数値根拠をもって報告できるガバナンス体制が整いました。

成果②:手書き管理からの脱却と、標準化されたデータ基盤の整備

手書きや記憶に頼っていた現場の記録を、統一フォーマットやシステムへ移行。マスタ整備により積載率も算出可能になり、根拠に基づいた適正な車両手配が実現しました。

成果③:CLOのリーダーシップによるサプライチェーン全体の連携強化

CLOの役割が明確になったことで、社内関連部署や物流パートナー(3PL企業等)との協議フローが定着。 持続可能な物流に向けた全体最適化活動を推進する土台が完成しました。

成果物のイメージ

お客様の声

当初は『2026年問題』に対して漠然とした危機感を持っていましたが、具体的に何から手をつけるべきか決めかねていました。今回の支援で、当社の物流が客観的な数値で評価され、強みと弱みが明確になったことが最大の成果です。
特に、行政への報告を見据えたデータの取り方や、現場に負担をかけすぎない現実的な算定ルールをご提案いただけたことで、社内の納得感を持ってプロジェクトを進めることができました。物流統括管理者の役割も明確になり、単なる法対応ではなく、持続可能な物流体制を作るためのスタートラインに立てたと感じています。

物流統括管理者(CLO)の選任自体は決定していましたが、実務レベルで『どこまで権限を持つべきか』『具体的にどのような指示系統を敷くべきか』という点において、社内に明確な定義がなく、形骸化してしまう懸念がありました。
コンサルティングを通じて、他社事例や行政のガイドラインに基づいた『CLOの役割定義』と『権限規定』を明⽂化できたことは、組織運営上非常に大きな一歩でした。特に、法対応(守り)だけでなく、これを機に現場のアナログ業務をデジタル化し、物流生産性を向上させる(攻め)ためのロードマップを描けたことで、経営として自信を持って投資判断を下せるようになりました。2026年の法施⾏に向け、単に罰則を回避するだけでなく、持続可能なサプライチェーンを構築するための羅針盤を⼿に⼊れられたと実感しています。

船井総研サプライチェーンコンサルティングができること

船井総研サプライチェーンコンサルティングでは、改正物効法への対応を単なる「書類上の要件クリア」で終わらせません。最新の行政ガイドラインに準拠した客観的なアセスメントから、実際の現場での運用定着、そして持続可能な物流体制への改善まで、実効性にこだわった伴走型コンサルティングを提供しています。

法適合性アセスメントとロードマップ策定

独自の33項目のスコアリング評価により貴社の「現在地」を客観的に可視化し、法対応への最短ルートを描きます。

行政報告に耐えうる「データ基盤」の構築

時間や積載率の算出ロジックを定義し、現場に過度な負担をかけずに正確なデータを収集・蓄積する仕組みを実装します。

CLO体制の構築と「現場改善」の実行支援(伴走)

中長期計画の策定だけでなく、社内関係部署や3PL企業を巻き込んだ定例会議のファシリテートなど、仕組みが現場に根付き、確実な改善効果が出るまでコンサルタントが並走します。

「何から手を付ければいいかわからない」「新しいルールに対して現場が動いてくれるか不安」といったお悩みをお持ちの企業様は、未対応の法的リスクが顕在化する前に、まずは専門コンサルタントにご相談ください。

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